店長の映画鑑賞記『スオミの話をしよう』
面白そうだったので観てきました。
<あらすじ>
著名な詩人・寒川しずお(坂東彌十郎)の妻であるスオミ(長澤まさみ)が突然失踪した所から映画は始まります。
スオミの元夫である刑事の草野圭吾(西島秀俊)が捜査のために寒川の豪邸を訪れますが、寒川は正式な捜査を拒否します。
その後、スオミを知る男たちが次々と屋敷に集まってきます。
彼らは寒川の庭師である魚山大吉(遠藤憲一)、草野の上司の宇賀神守(小林隆)、YouTuberの十勝左衛門(松坂桃李)などです。5人の男たちはそれぞれスオミについて語り始めますが、不思議なことに彼らの記憶の中のスオミは、見た目も性格もスキルも喋る言語も全く異なる女性として描かれています。
例えば、寒川にとってのスオミは良妻賢母でしたが、草野の前では引っ込み思案な女性、魚山の前ではツンデレな少女、宇賀神の前では中国語を話す豪快な女性として描かれます。
この謎めいた状況の中で、本当のスオミの姿とは何か、そして彼女はどこに消えたのかというミステリーが展開していきます。
【所感】
三谷幸喜監督がやりたかった事が全て含まれている内容だったのではないでしょうか?
あえて脚本を舞台のような会話劇にしたり、シチュエーションをあまり変化のないセットにしたようですね。
ストーリーもシンプルで分かりやすく、年取ってくると複雑すぎる話は頭に入ってこなくなるので、そこも良かったです。
まぁ、コメディですからミステリー要素は控えめで良いと思います。
元夫たちの演技もそれぞれの個性が強調されていて楽しく見ることが出来ました。
特に何といっても長澤まさみの演技は秀逸です。
コンフィデンスマンJPやん!みたいなツッコミは野暮ですが、百面相の演技は長澤まさみの真骨頂なのではないでしょうか?
スタイル、声の張り、歌にダンスと完璧ですね。
もう一度見たいと思った映画でした。